新版・一流の頭脳 運動脳(アンデシュ・ハンセン)本 レビュー 要約

この記事では、スウェーデンで国民的人気を得た精神科医 アンデシュ・ハンセンさんの世界的ベストセラーの1つ「運動脳」という書籍の要約を紹介します♪
アンデシュ・ハンセンって誰?
1974年生まれ。
スウェーデン・ストックホルム出身。
ソフィアヘメット病院(ストックホルム)精神科専門医。
カロリンスカ医科大学研究所で医学を学んだ後、ストックホルム商科大学でMBA(経営学修士)を取得。
『スマホ脳』『一流の頭脳』『最強脳』が世界的ベストセラーとなる。
日本テレビ「世界一受けたい授業」にも出演されていました♪
この記事でわかること
- 書籍「運動脳」の内容
- 運動することでどんないいことがあるか
- 具体的にどんな運動をすればいいのか
この記事には書いていないこと
- 科学的な視点から、運動が効果的であるという説明
- 世界の研究や参考文献などの詳細
この部分があってこそ、「運動脳」への信頼が増し、「よし、運動してみよう!」という意欲に繋がりました☆
この記事では見られない本書の面白さについては最後にもまとめています。

この記事では、「運動脳」の内容をギュッと要約して紹介していきます。
もくじを見るだけでもある程度分かるようになっていますので、お急ぎの方はお使いください。
記事を見て興味が沸いた人は是非本書を読んでみてくださいね♪
簡単なまとめ
運動脳
運動を習慣にすると脳が再構築され、様々な効果が得られる!
本書では、人の脳の仕組みについての説明を受けた後、運動することによって脳にどんな変化が起こるかが分かりやすく書かれています。

まずはじめに、運動によってどんな良い変化が起こるかを簡単にまとめて紹介します♪
そして 更に詳しく紹介 の項目でそれもう少し具体的に説明していきますね☆
効果の内容
- ストレス緩和
- うつ病に効果あり
- 集中力UP
- 記憶力UP
- 創造性(ひらめき)UP
- 学力UP
- 健康増進(認知症、高血圧、高血糖、老化など)

え…こんなに!?いいこと尽くしですね!
これらの効果については 更に詳しく紹介 の項目でもう少し具体的に説明していきますね☆
お金もかからないし、早速やってみたくなりますが、気になる運動の内容は!?
具体的にはどんな運動をどれくらいすればいいのか
先ほど運動による様々な効果を紹介しましたが、実はそれぞれに対する効果的な運動方法は異なります!
例えば・・・
脳の老化に抗うためには
ウォーキングなら20~30分を週5回以上
ランニングなら20分を週3回
集中力UPには
ジョギング程度の運動や遊びを4分、1回から
このように幅があり、年齢や個人の体力(心拍数)・特性によっても微妙に変わってきます。
後程説明しますが、詳しくは本書を読んで頂きたいので、ここでは全体的なまとめをご紹介します♪
まずは、わずかな1歩からでも運動することで脳に効果がある!ということ。
そして、自分の体力に合わせて徐々に強度を上げていき、
より多くの効果・高い効果を得るためには 有酸素運動を1回30分以上 かつ週3回以上 半年以上継続 がお勧めです!

運動には抗うつ剤に匹敵する効果が研究で認められています。
そして薬での治療より運動の習慣の方が再発率が少ないことも紹介されています。
mybestで紹介されていたランニングシューズとマシンを載せておきます♪
更に詳しく紹介
ストレス緩和
ストレスのプラスの面とマイナスの面
プラス面
人はストレスを感じることによって、それを活かして危険回避をし、用心深くなることで命を守っています。
生存に関わる大事なことなので、脳の深部根付いていて絶対に切り離せません。
マイナス面
過剰なストレスは心身に悪影響を与えて時には病気になってしまうことがあります。
ですが、過剰なストレスは運動で緩和できることが分かりました!
人は狩猟時代から、動くことが当たり前で、運動することによって食べ物をとったり危険から逃れたりしてきました。
そこで、生存のため、脳の仕組みは運動することで良い恩恵を受けるように出来ています。
宅配便、ウーバーイーツなどなど、運動をしなくても生きていけるようになってきましたが、運動不足によってストレスに対して過剰反応してしまう脳の状態になってしまうことも・・・。
些細なことで不安になったりイライラしたりするな~と感じたり。
そんな状況を改善するのにも、運動は効果的です♪
ストレス緩和に効果的な運動は
・心拍数を増やすのがポイント
・筋トレより有酸素運動(ランニング・スイミング)が効果的
・最低でも20分(理想30~45分)を週2回以上続ける
うつ病・パニック発作に効果あり
運動には抗うつ剤に匹敵する効果と薬治療以上の再発抑止力がある!

薬と同じ効果があって副作用は無い。そして薬以上に再発抑止力があるなんて・・・驚きですね!
本書の中で紹介された、実際にうつ病を診断された患者さんが運動で病気を乗り越えた話がとても印象に残っています!
パニック発作にも効果あり!
なんと運動は重度の不安障害にも効果があります!
書籍ではパニック発作を招くような重大な副作用のある注射を使い、運動することでパニック発作の発生が抑えられるということを示す研究が紹介されています。

世界で行われている様々なストレスの研究から、ストレスに最もすぐれた解毒剤は運動だろうと書かれています。
本書を読み進めるほどに運動したくなります。笑
どんな運動をするといいか
・息が上がるくらいの強度の運動を30~40分 週3回
・過度な運動や運動習慣はそれ自体がストレスになってしまうので、自分の体力に合わせて徐々に強度を上げる。
集中力UP
運動による集中力UPは ADHD兆候を持つ人の方が高い効果を得られた
ADHD患者が急増し、「集中力不足」を感じる人も増えています。
実は脳内には常に鳴っている唸りのような音が存在するのですが、ドーパミンがそれを消してくれているので、多くの人は気づきません。
しかしADHD患者は、この脳内の雑音が大きいため、それがうるさくて集中できません。よって、治療薬でドーパミンの分泌量を増やして集中力を改善します。
しかし、薬を使わずにドーパミンを増やす方法があります。これまた運動です!
集中力UPのための運動
・子どもの授業前に5分心拍数が上がる運動をしただけでも効果が出る
・朝に心拍数を上げる運動を可能なら30分を習慣にすると効果が高まり定着・持続する

25年にわたる調査の結果、1日3時間以上じっと座っていた人は、身体を動かしていた人に比べて集中力・記憶力が損なわれて思考が遅くなっていました。また、不安やうつになりやすくなりました。
運動せずに生きていける世の中になったこと・インターネット開通で得られる情報量が多くなったことも集中力の減少に関係しているようです。
記憶力UP
記憶の種類
記憶にはいくつかの種類があります。
運動性記憶・短期記憶・長期記憶・連想記憶・暗記などなど。
どんな運動が適しているか
運動が影響を与える脳の領域は運動の種類で異なります。
例えば、
暗記にはウォーキングをしながらの暗記(覚えられる量が20%増!)
連想記憶(顔と名前を一致させる)には筋トレ
などが適しています。
しかし過度な運動をすると逆に忘れっぽくなってしまいます。
激しい運動は、脳が運動そのものに集中してしまうので効果が下がります。
つまり、走りながらの暗記はあまり効果が得られません。
持久力系のトレーニングを定期的に3か月続けた場合、単語を暗記する能力が上がり、忍耐強く続ければ続けるほどその効果も増します。
すぐにでも効果はありますが、続けるほど右肩上がりに効果が上がっていきます。
運動によって短期記憶を長期記憶に移動させる効果も高まります。

避けたいものとして
ストレス、睡眠不足、過度の飲酒、飽和脂肪酸の取りすぎ
が紹介されていました。運動に加えて食生活の改善が勧められています☆
創造性(ひらめき)UP
多くのプロフェッショナルたちが創造性を高めるために運動をしているようです。
村上春樹、スティーブ・ジョブズ、ベートーヴェン、アインシュタインなどを例に挙げ、運動とひらめきの関係性が紹介されたのち、創造性を測るテストを用いた研究が紹介されています。
ひらめくための運動は?
・創造性に最も効果的なのは
ランニングのような活動を20~30分以上
ウォーキングも効果はあるがランニングに劣る
しかし鍛えていない人は、極端に疲れない運動が適する(ウォーキング・スロージョギング)
習慣的に身体を鍛える
・創造性が衰える運動は
全力を出し切って疲れきってしまう→数時間創造性が衰える
身体を鍛えていない人が激しい運動をした時→創造性が変化しないか数時間創造性が衰える
創造性が高まるのは短時間
創造性が高まるのは1時間~数時間

運動することでアイデアがあふれ出るだけでなく、アイデアを生かす力も高まります。
学力UP
学力を上げるのは心拍数!
特に小学校に通う学童期の子どもが最もこの効果を得られます。
子どもの学力向上にも運動が効果的なんですね。
運動の内容は関係なく、心拍数を上げるのがポイントです。
本書には詳しい心拍数なども紹介されていますよ♪
本人が楽しいと思える活動を選んで定期的な習慣にすると効果が増大し持続します。
ジョギング程度を4分でも、物事に集中しやすくなります。
12分だと学童期・思春期の子の読解力・集中力が増します。
10~40分の運動を数回しただけでワーキングメモリ、読解能力向上、注意力持続などの良い影響が現れます。
健康増進
運動は「血圧」「血糖値」「体内の炎症」も改善してくれます。
毎日20分歩くだけで脳が3歳若返るそうです!
認知症に効果的
運動は認知症にも効果があります。

意識して歩くと「認知症」発症率が40%も減少します!
認知症の一番の薬とまで書かれていました!
では、認知症リスクを減らすにはどれくらい歩けばいいのでしょう?
答えは 毎日です!
しっかり歩くのは内5日で大丈夫。
内容はウォーキングか軽いジョギングを30分
これを週5回行います。
20分のランニング(水泳・サイクリングも可)を週3回でも効果があります。
長寿地域ブルーゾーンの紹介
ブルーゾーンとは
幸福かつ健康に(認知症にならない)長く(100歳くらい)生きられる地域
(沖縄、イタリアのサルデーニャ、コスタリカ、スウェーデンのスモーランド地方)
共通点
・大都市ではなく小さなコミュニティか離島
・住民は強いきずなで結ばれて、何世代かが同居していることが珍しくない
・1人で暮らす人はほとんどいない
・飽食せず、栄養不足にならない程度の低カロリーの質素な食事をしている
・日常的な活動で非常によく体を動かしている
まとめ
「運動脳」をこの記事では、
・運動による効果の内容
・どんな運動をすればいいか
にフォーカスしてまとめてみました。
全体のまとめです↓
・運動によって脳の様々な領域がいい影響を受ける。
・効果を得たい内容によって運動の種類や時間は異なる。
・まずは体力に合わせて楽しいと思える運動を始める。
・より高い効果を望むなら 最低30分のウォーキング
・脳の最高コンディションを保つなら ランニング45分以上✖週に3回✖半年継続
週に数回の運動を半年続ける
↓
脳が再構築されて構造が変化する
↓
目覚ましい変化を実感する
・過度な運動は逆効果になったりそれ自体がストレスになったりする。
・インターバルトレーニングについて
疲労が激しいため、脳に及ぼす効果が限られる。
即効性が乏しい。
長期的には脳のためになる。
肉体維持では優れている。
mybestで紹介されたランニングシューズとマシン
私が商品を購入するときによく参考にしているmybestさん。
ここで紹介されていたランニングシューズとランニングマシンを紹介します♪
この記事で紹介していない内容について
本書を読むと更に詳しく、より沢山の知識を得ることができます♪
- 効果の項目ごとに異なる効果的な運動の種類や時間
- ストレスの仕組み
- 詳しい脳科学の仕組み
- いつから運動を始めても遅くない理由
- 運動を習慣にするとなぜ脳への効果が高まるのか
- それぞれの効果を得るための運動の詳細
- 移動距離と脳の関係
- 参考文献
- 研究の詳細
これ以外にもこの記事で紹介していない研究や調査、事例など盛りだくさんです☆
記事の内容が面白いと思った方はぜひ本書を読んでみてください♪